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好きなこと以外は削ぎ落とす!Simple is Strongな転職の心得とは?

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これまでにない野外空間の演出を、大型で伸縮性に富んだストレッチテントを使ってプロデュースするという、日本初の専門サービスをはじめたストレッチテント・カンパニー代表の岩城真人(いわき・まさと)さん。

Simple is Strongはこのサービスのオフィシャルサイトに掲げられた言葉です。もともとライフワークだったという野外フェスでの体験からうまれたこのサービスには、岩城さんの思いが詰まっているわけですが、ここに至るまでには当然ながら、就職先を辞める!という決断と、何を立ち上げるのか?という躊躇があったそうです。そんな岩城さんの背中を押した、シンプルなことの強さについて伺いました。

前回のお話はこちら ▶ 巨大テントでダイナミックな屋外空間を演出したい!日本初の専門店ストレッチテント・カンパニーが叶えます。


Masat Iwaki

岩城 真人|Masato Iwaki

大阪府出身。
サイバーエージェントでデジタルマーケティングに13年携わり、2019年3月に退社。と、同時に起業。同サービスを、フェスで知り合った仲間と立ち上げた。この夏はイベント会場を走り回る夏だったそう。

デジタルマーケティングの最先端をひた走る!社会人最初の10年

MOV:
社会人1年目の就職先は?
岩城:
サイバーエージェントに入って、そこから12年間働きました。
MOV:
どんなことをやってたんですか?
岩城:
SNSやインフルエンサーを活用したマーケティング支援とか、インターネット広告の運用とか。辞める直前はクリエイティブ部門の責任者をやってました。
MOV:
インフルエンサーマーケティングって12年前からあったんですか?
岩城:
2005年とかなんで、ちょうどブログが本格的にマーケティングに活用され始めた初期のころ。今は普通になってるけど、インフルエンサーづたいに情報をどんどん届けるということが、当時はすごい注目されてるタイミングで。
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「就職と同時に大阪から上京しました。」



MOV:
マーケティング支援とは具体的にどんなことを?
岩城:
誰に何を発信してもらうか?を企画設計する仕事でした。ソーシャルメディア上の商品の評判だったり、誰が、どういう風に商品を評価してくれてるか、ていうところを見ながら、じゃあどういう情報を発信して伝播させていくのかを設計したり。
MOV:
トレンドをコントロールする感じ?おもしろかったですか?
岩城:
おもしろかったっす!当時はバズマーケティングとも言われたのですが、自分が考えた企画やネタが、影響力のある人を介してどんどん広まったり話題になったりする事もあったので。
MOV:
へーーー!
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ドヤ顔ですかね??



岩城:
結局ウェブって3、4年でサイクルが回っていく業界なんです。SNSマーケティングも3〜4巡目くらいしていて。微妙な差はあれど、誰にやってもらうかが変わるだけで、基本的な設計は変わらないっていうか。もともとmixiでやってたことをブログでやって、Twitterでやって、Facebookでやって、次Instagramでやって、それが15年くらいで回ってる。
MOV:
次は何がくるんですか?
岩城:
次は...まだまだ動画は伸びそうですよね。いよいよ5G(第5世代移動通信システム)も始まるし。
MOV:
動画なんですね、時代は。
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次は動画で見たい!ストレッチテント・カンパニー最新の演出がこちら。台風19号も耐えた!「Labyrinth」フェスのチルアウトスペース。



このままでいいのか!?残りの人生を鑑みた30代前半

MOV:
独立しようと思ったきっかけは?
岩城:
まぁベタなんですけど、人生100年時代っていわれている中で、今年36歳なんで人生の約三分の一が終わったタイミング。日々の業務の中でもAIがどんどん台頭してきていたし、残りの期間でデジタルマーケティングの仕事をずっとやるってイメージができなくて。じゃあ人生の三分の二が終わる70歳になったときに自分がどういう風になっていたいかって考えて、会社を飛び出してチャレンジをしようって思ったんです。
MOV:
方向性はどうやって決めたんですか?
岩城:
辞めてどんな領域でやっていきたいか?って考えたときに、自分はやっぱりアウトドアが好きだった。ぜんぜんデジタルじゃなかったんですよ。デジタルはイマドキだし、おもしろかったし、敢えて選んだところではあるんです。必要な能力だったとも思う。

ネットの向こうの見えない相手とのコミュニケーションでも、反応は数字でわかるんで明確なんですけど。でもほんとに心が動いてるのかどうかはわからない。それよりは、リアルな場で最高の空間をつくって、そこで楽しんでもらうほうがやりがいを感じられたんです。だから、それを外の世界でやっていきたいと思ったんですよね。
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サイバーエージェント時代の最後の集合写真だそうです。



MOV:
何か、リアルな場づくりの経験があったんですか?
岩城:
前職のとき、プレイヤーやマネジメントとして仕事しながらも、実は一番楽しくて貢献度が高かったのが、組織の活性化だったんです。いわゆるインナーブランディングなんですけど。サイバーエージェントってチームワークを大事にする会社なので、カルチャーをつくるのがすごい上手いんですよ。それを専門に行う部門やプロジェクトが山ほどあって。
MOV:
本気で社内用のPVをつくるとか聞いたことあります。
岩城:
そうそう。みんなただでさえ忙しいのに、兼務で活性化をやる。めっちゃクオリティ高い社員総会を自前でやるとか。社員旅行や忘年会でめちゃめちゃレベル高い出し物やるとか。そういうのを仕切ってた一人が僕なんです。
MOV:
エンターティンメントもすっごく好きなんですね。
岩城:
そう。それっぽく言うとUX設計なんですけど。リアルな場での体験を本番から逆算していって、どういう準備をしておもてなしするかを考えるのがすごい好きなので。たった一回の告知メールでも熱量高くやりたい!笑。来てる人がせっかく時間を取ってくれるんだから楽しんでもらわないと意味がない!って、やたら真剣になるところがあって。
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後輩と組んでいたという門外不出の漫才コンビ!!社員旅行では自ら前に出る場面も



MOV:
それを外の世界でやってみたくなった。
岩城:
めちゃめちゃデジタルに詳しくなって、プレイヤーとして突き抜けたい!とはそんなに思ってないし、やってるのはこっちのほうが楽しいんだよなっていう、、、ある意味コンプレックスも多少あったんですよ。本業じゃないところの方がモチベーションが高い自分に。ただ楽しい事だけ選んでやってない?って。
MOV:
素敵なことですけどね。結果としてそれが今の起業に繋がってるし。でもぜんぜん別の業界。不安はなかったですか?
岩城:
仕事どうしようかなと思ってたときは、ちょうど、仕事とプライベートを敢えて切り分けて考えている時期で。でも自分がプライベートでライフワークにしている、音楽フェスとかキャンプ繋がりの人脈が広がったことで知ったのが、フリーランスで働いている人って、世の中にこんな多いんだっていうこと。

大きな会社の中にいるとなかなか分かりづらいんですけど。みんなこんなに助け合って、仕事まわしあって、その中で好きなことやってる。そういう働き方に触れることが多くて、それでもなんとかやってけるんだなってわかった。起業しようと思えたきっかけの一つでもあります。
MOV:
好きを仕事に。実践してる人がいるって心強いですよね。
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岩城さんの起業を後押ししたフェス仲間との一枚。岩城さん自身もスタッフとして12年間関わっているそう。



好きなこと以外をシンプルに削ぎ落とす!挑戦するこれから

岩城:
僕が行くフェスをつくってる人たちも、歳くっても好きなことやってる人たち。衝撃を受けたのが、毎年行ってるタイの音楽フェスで、とんでもなくすごいメイン・ステージをつくってる人が、70歳ぐらいのヒゲの長いおじいちゃん。超ーいいステージをつくるんです!それぐらい極めた人って、おじいちゃんになってもすごいモテるんですよね。歳くっても好きなことやり続ければ、飯食ってけて、かつモテるんだなって。笑。そういう人に70歳でなりたいなと思って。
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岩城さんが毎年行っているタイのフェスティバル。曰く「大人のディズニーランド!!」なのだそう。




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そしてこれが、衝撃を受けたというステージ!!!



MOV:
それで前回に伺った日本初のテントビジネスに繋がっていくんですね。まさに、岩城さんの好きが詰まってる。
岩城:
それを決断するまでにも、一年くらい悩んでる時期があったんですけどね。自分が提供できる価値とか、持ってるスキルって何だろう?人生かけて成し遂げたいものってなんだ?とかって小難しく考えてたらどんどん滅入っちゃって。それで原点に立ち返ったんです。

小学校低学年くらいの単純に好きっていう気持ちってすごい強いじゃないですか、パワーとして。自分がそのくらいのときなにが好きだったかって考えて出たのがお祭りだった。少年団とか太鼓隊とかに入って、年に1回は太鼓を叩いてた。母親の実家が岸和田で、だんじり祭も好きで。そういうのが今のダンスミュージック好きに繋がってるのかなって。ドンドンドンっていうね。ああだから好きなんだとか。
MOV:
急に腑に落ちたんですね。ルーツはだんじり祭にあった。
岩城:
好きなものってそう変わらないじゃないですか。だから難しく考えないでシンプルに削ぎ落とす。好きなことをやり続ければお金になる時代に変わってきたこともあって決断できた。自分が好きなものはアウトドア祭り音楽。あっ、あと地図も笑。小学生の時の地図帳好きが高じて、今でもGoogle earthで仮想ロケハンするのが楽しくて仕方ない。地形や空間を俯瞰してみるのが好きなんですよね。で、それらを通して自分しかできない価値を、人生かけて創り出したいって思ってます。
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小さな頃はヤマハの音楽教室に通い、ピアノ歴は10年以上。バンドもDJもやっていたという長年の音楽好きと、前職で開花したリアルな場づくりの楽しさと掛け合わせて、好きなことを生きがいに昇華された岩城さん。夏の間の現場設営で日に日に真っ黒に焼けていく充実感たっぷりの姿はまさしくSimple is Strongといった印象でした。

今後は、地面がコンクリートでも設営可能な方法などを模索していくとか。夏場の郊外だけじゃなく、街中でもあの素敵なテントにお目にかかれるかもしれません。