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2023.05.22
肉屋のコロッケがあるなら、八百屋のコロッケがあってもいいじゃない。自由が丘のコロッケ屋『yaoyano』へいってきました。− MOVしごとば探訪 #005
昨年リニューアルして話題になった、自由が丘の複合施設『トレインチ自由が丘』。そこに店舗を構える『yaoyano』は、おいしい旬野菜がたっぷりはいった揚げたてコロッケを提供する、"やおやのコロッケ"専門店です。
オーナーは、八百屋エンジニアというユニークな肩書きをもつ、起業家の千田弘和(ちだひろかず)さん。大手システム会社でエンジニアとしてキャリアをスタートし、10年勤務されたのちに独立。同時にお住まいのある三軒茶屋で、生産者さんから直接仕入れをすることにこだわった小さな八百屋『三茶ファーム』をはじめられました。
八百屋の店主になって、さらに10年が経った昨年にオープンしたのが『yaoyano』です。ランチも提供されているというので、お昼時をめがけておじゃましてきました。
MOVしごとば探訪、第5弾は、素敵なお店とおいしいコロッケ、そして店主の思いをレポートします。
こだわり野菜をたっぷりつかった、やおやのコロッケ
コロッケの種類は、きほんのじゃがいもに加え、アスパラベーコンクリーム、極み玉ねぎメンチ、幻の栗マロンカボチャなど、常時7種類。ネーミングからすでにワクワクしますね。伺ったときのイチオシは、山形の伝承野菜である、甚五右ヱ門芋(じんごえもんいも)!市場にはあまり出回らない、希少な里芋なのだとか。気になるメニューはこちらからどうぞ! ランチメニューは、コロッケプレート、ベジタブルカレー、コロッケサンドの3種類。プレートとカレーはお好きなコロッケを1つ選べて、旬野菜のデリ3種もセット。野菜なのでゼロカロリーです。 コロッケにソースをかける方、多いですよね。じつは、ソースとコーラのスパイスの配合ってすごく似ているんだそうです。『yaoyano』さんでは、コロッケが一層ひきたつように特別にブレンドしたクラフトコーラもありました。間違いない相性。10年八百屋をやってみえてきた『yaoyano』の在り方
『三茶ファーム』は、育てた人の思いを食べる人に伝え、食べた人の声を育てる人に届ける場として作った八百屋さんなのだそうです。では『yaoyano』にはどんな思いが込められているのでしょうか。ここからはインタビュー形式でどうぞ。- --『yaoyano』さんには、八百屋としての10年の経験が詰まっているそうですね。
- はじめは無農薬であることとかにこだわっていたんですが、ほんとうに価値のあることって、その野菜のもつストーリーを語れることだと気づいて。『三茶ファーム』では小さなスペースで、会話を楽しみながらお買い物をしていただくことに注力していたんですね。
- でも、よく売れていく野菜って、トマトとかきゅうりとか、調理しなくても食べられるものが多い。みんな忙しくて料理する時間がなかなかないのかなと。だけど、出来合いのお惣菜を食卓に並べることは、なんとなく手抜きしてる空気感がある。これって変だなって思って。
- --料理苦手な人(わたし)の罪悪感にも似てますね。
- 時間がない人も、料理が苦手な人も、罪悪感なくチョイスできるもの。八百屋だからこそできる一手間で、もっと食卓を、いろんな意味で楽にできないかなと思ったんです。
- --家族の形や暮らし方も変わってきているし、当たり前の概念はどんどん変えていけるといいですよね。
- 『三茶ファーム』では、スムージーも提供しているんですが、体にいいからという理由で選ぶ人が多い気がしていて。本来、食べるものを選ぶ動機って、もっとシンプルでいいはずで。美味しいから食べる、それが実は身体にとってもいいものだった、ていう順番のほうがずっとハッピーですよね。
なので『yaoyano』は"八百屋の"なんです。野菜を売るだけじゃなく、おいしく口に届けるまでを手掛けていきたい。自由が丘はコロッケ屋ですが、今後もいろいろな、"八百屋の〇〇"で、みなさんの日々をちょっとだけよくできたらいいなと思っています。
千田さんの話をもっとききたい!という方はこちらをどうぞ。(2023年2月25日に開催されたMOV市でのトークショーを録音したものです)
MOVしごとば探訪とは...多彩なMOVのメンバーさんの働いているところにお邪魔して、お仕事ぶりを拝見したりときには体験させてもらったりする企画です。