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人と人をつないで新しいモノ・コトを創るー
株式会社AIDaNEが広げるREALLYROOTSの世界

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ピンとくるアイディアや作品に出会ったら、人と人、技術や機会をつないで、新しいモノ・コトを立ち上げていくのが大好きな人たちがいます。しかも自分たちはほとんど表に出ず。素敵な才能を縁の下からこっそりと、でもしっかりと持ち上げているのが株式会社AIDaNE(アイダネ)さんです。

コア事業はシステム開発であるAIDaNEさん。職業柄、かかわりが多いのは才能あるエンジニアやWEBデザイナーだそうですが、彼らのユニークなところは、それだけにとどまらない多様性のあるつながり。今回はそんなAIDaNE代表の伊藤浩一(いとう ひろかず)さんと、いま実際に展開している新しいコラボレーションのお相手、REALLYROOTS(リアリールーツ)Yuko Ogawaさんにお話を伺いました。

  • 伊藤浩一さん
    今回特別に顔出しちゅう

  • Hat DesignerのYuko Ogawaさん
    ニューヨーク在住



MOV:
まずはAIDaNEさんがこれまでに手掛けたコラボレーションの事例を教えてください。
伊藤:
アーティストさんをお呼びしてビジュアルノートテイキング*のワークショップを開催したり、フリーランスの人を集めて税理士さんにお悩み解決してもらったり。茶道や華道の師範と会議室みたいなワークプレイスを掛け合わせたプログラムを開いたり、アートディレクターの方のデザイン思考をデザイン業ではない人と一緒に掘り下げてみたりとかですね。
MOV:
専門性の高い技術や知識を、異なる分野やジャンルでも展開するという感じなのでしょうか。そうすると、技術や知識を提供する側にも新しい発見がありそうですね。
伊藤:
そうですね。今後もいろんな才能のある人や高い専門性を持った人、オリジナリティあふれる人たちとコラボして、世界を広げていきたいです。
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ある日のMOVのイベントの様子を描いたビジュアルノートテイキング
イラストを使って議事録をとっていくみたいなイメージです。



MOV:
そんなAIDaNEさんから今回ご紹介いただいたのが、REALLYROOTSさん。こちらはニューヨークを拠点に活動していらっしゃる帽子作家さんなんですよね。そもそも、お二人の出会いは?
伊藤:
ニューヨークで行われた経営者向けワークショップです。ビジネスを中心とした人間関係の構築や、自己認知を深めるようなコンテンツで、私の知人が主催することもあり参加しました。そこで、ニューヨークで活躍している日本人の方々にお会いすることができたんですが、そのうちのお一人がYukoさん。長年オリジナルの帽子をハンドメイドされているということと、そのセンスに惹かれてお声がけさせていただいたんです。
MOV:
Yukoさんはジャマイカへの旅行をきっかけに、ハンドメイドで帽子を作りはじめたそうですね。
Yuko:
ジャマイカ、ニューヨーク、ロスと3ヶ月くらい旅をしていたときに、手作りでものを作ってる人とふれあう機会がたくさんあって。もともとレゲエとか、ブラックカルチャーとかが好きだった影響が結構大きくて、タムっていう(レゲエの人たちがよくドレッドをしまい込んでる)帽子を作ったのが一番最初です。


こちらがタム



MOV:
それから帽子作家として活動を?
Yuko:
いえいえ。帰国して普通に就職もして、医療関係の事務仕事をしながらその間に専門学校で帽子のコースをとって、これまでと違う作り方を学びました。ニットやクロシェの帽子はずっと作っていたので、それを知り合いの帽子屋さんに置いてもらったりしながら。
MOV:
まさに副業の走り!で、本格的に渡米されたのが、2007年?
Yuko:
そうですね。渡米して語学学校にいきつつ、ニューヨークのストリートフェアとかクラフトショーとかブルックリンフリーとかフリーマーケットに出店したりとかして。少しづつ活動してきました。


ブルックリンでのクラフトショーでの展示
これすべてハンドメイドってすごい



MOV:
帽子のデザインはどう閃くんですか?
Yuko:
わたし基本デザイン画って描かなくて。いきなり作っちゃうんです。気に入ったファブリックがあったらそれをいろいろあわせていって。だから試行錯誤して何日もかかるときもあるし、すごいパッと閃いて作れるときもある。
MOV:
いきなり布から手を動かしていく感じなんですね。すごい。いまのコレクションを拝見すると、最初のカラフルなクロシェとはまた違って、フェルトの上品な感じの帽子ですよね。テイストが変わったきっかけとかあったんですか?
Yuko:
いまも夏帽子のパナマを作るときは派手な色を入れたりするんですけど、冬物はシンプルでクラッシックな感じが自然と出てくるんですね。2年ぐらい前にFIT(Fashion Institute of Technology)っていうニューヨークの専門学校で、フェルト帽子のテクニックを勉強できたことがきっかけかも。教えてくれた先生自体も、オペラとかの団体に所属している衣装関係のトップの人で、その影響もでてるのかなって思います。


流行りを追うのではなく、独自の感覚を大切にされているそう
フェルトの質感が素敵です



MOV:
顧客のなかには、シンガーのエリカ・バドゥさんら著名人もいらっしゃるそうですね。
Yuko:
ジャマイカ人の鞄のデザイナーの友達とブルックリンでお店をやってたときに、彼がエリカ・バドゥと親しくしてて、来店してくれた際に帽子を買ってくれました。あとはいま日本でもツアーをしている、リチャード・ボナという有名なギターリストのおじさんも気に入って帽子かぶってくれています。
MOV:
嬉しいですねー。
Yuko:
そうですね。買ってくれたり、そのあといい反応が返ってくると、やっぱりやっていて良かったなって感じます。


リチャード・ボナさんのオフィシャルInstagramにも!



MOV:
では逆に、やっていて大変だなとか、難しいことってありますか?
Yuko:
ステップアップしたくて。いままでずっと1点ものとか自分が作りたいものを作ってきているんですけど、安定したデザインとサイズ作りはやっぱり大事だなって思って。ニューヨークの工場で帽子を生産することも考えたりはしていて、でもなかなかその考えがまとまらなくて。自分がどこを目指してるのか、はっきりビジョンがみえないところをちょっと乗り越えられたらいいなーっといまは思ってる感じですね。
MOV:
おお!これはAIDaNEさんの出番ですかね??そんなREALLYROOTSさんの帽子を日本で手に取ってご覧いただける機会がやってくるんです!MOVが毎年2月に開催している『MOV市』というイベントで、MOVメンバーの仕事や働き方を、ブースやコンテンツに落とし込んで紹介する、はたらく大人の文化祭。こちらにMOVメンバーであるAIDaNEさんのコラボレーションとしてご出展いただけるんですよね。最後に、ここが見所!というのを教えてください!
Yuko:
いますごい気に入って作っている作品ですね。ベレー帽のカタチをすこしユニークにして、どの角度でもかぶれる、かぶり方によって見え方もかわってくるという帽子です。これはすごいみてもらいたいですね。それと、友人が作っている着物の帯を再利用したハンドバッグも並びます。いろんな人に手に取ってみてもらいたいです。


こちらがその帽子『TERUCO HAT』
Yukoさんのおばあさまへのオマージュだというこの帽子は、ブランド名REALLY ROOTSにもつながっている


東京での展示は意外にも今回が2回目とのこと。しかも普段は、クラフトショーやフリーマーケット、世界観の似たショップやカフェにディスプレイされることがほとんどで、MOV市のようなイベントは初めての試みだそうです。これもAIDaNEさんがつないだ新しい機会ですね。

MOV市は、2020年2月22日(土)開催。コンテンツはもちろんですが、出展者であるMOVのはたらく大人たちは、そのバックボーンや思考がユニークな人ばかり。もちろんお祭りとしても楽しめますが、出展者のみなさんと話してみるのもおすすめです。イベント詳細は、下記特設サイトでご確認ください。みなさまのご来場をお待ちしています。

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MOV市 -Neighborland 2020- はたらく大人の文化祭メインビジュアル