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写真は楽しい!キレイにポートレートを写せたらもっと楽しい!


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みなさーーん、写真撮ってますかーーー!?
いつもスマートフォンで撮っている写真。ちょっとの意識で、ぐんとよくなるのだとしたら、その撮り方のコツを知りたくありませんか?今回は、1年間で働きながらプロカメラマンをめざせる写真の学校から、講師 太田学さんによる、ポートレート撮影の実践講座をご紹介します。

テーマは、クリップオンストロボという外付けのフラッシュを使って、印象的なポートレートを写すコツです。ポイントは5つ。ストロボを使う以外は、普段の撮影、スマートフォンのカメラで撮る時にも使えます。

※以下は2018年2月24日に開催されたイベントMOV市 - Neighborland 2018 -での講座をまとめたものです。




ストロボを使ったポートレート写真
撮り方のコツ・その1
似合う光を捉える


光がきれいかどうか、撮るモノに似合う光かっていうのを見分けるのが大事。
光自体が、似合うものと似合わないものをわけちゃう。

例えば、レストラン。高級店になればなるほど、自然光かダウンライトなのね。蛍光灯の下で食事をすることって、まずないと思います。柔らかいオレンジ色の光って、やっぱり食べ物が美味しそうに見える。オレンジ、もしくは白の光(自然光)ね。




今回使うこのストロボ光は、目指しているところが"太陽光"です。全くイコールではないんだけど、どちらかというと太陽に近い色合いになってきます。なので、食べ物とか、人物とかがきれいに撮れる。




蛍光灯は、食べ物とか人物とかが、あまり美味しそうには見えないし、きれいそうに見えない。でも、もちろん蛍光灯が似合う人もいます。蛍光灯か、ダウンライトか、自然光か、どういう光が一番似合うのか。そこが分かりだすといいですね。



ストロボを使ったポートレート写真
撮り方のコツ・その2
"写す"のではなく"作る"を意識する


どこでもきれいに撮れる訳じゃないですから、きれいな場所を探したり、作ったりします。

写真は、いろんな撮り方があるけど、写す・押すっていう考え方よりは、作る、っていう考え方ですね。「ああ、こらへんに立ってもらおう」とか。場所によって、どこに立ってもらうかによっても雰囲気が変わってきます。




例えば、空間を撮りたい、建築を撮りたいってとき。部屋が広くなって見える場所、っていうのがあるんです。それは、上から撮ることなのか、下から撮るのかによっても変わります。天井が高いところなら、高さを活かすように撮ったほうがいい。逆に天井が低いところは、どうやったら部屋を広く見せられるのかを作っていく。



ストロボを使ったポートレート写真
撮り方のコツ・その3
撮る前に、手のひらの影と壁の色を確認する


撮影する部屋に入ったら、よく僕は手のひらを見ます。手のひらを見て、影が出やすいかなー出にくいかなーとか、あとは色かぶりしやすいかなーしにくいかなーとか見たりする。

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それで、まわりの壁の色をよく見る。例えば、部屋が青い壁だった場合。青いと、どうしても、顔立ちとか肌の色に色合いが被ってくるのね。寒色が似合う方は、極端に言うと、目がスッとしていて、色が白くて、細い方。白い服とか青いシャツとか、シャープな感じがする方が似合いますね。




反対に、目がくりくりっとしている方だと、寒色よりは暖色のほうが似合いがちです。あとは、白いものを僕は結構好みますね。白かぶりみたいなものがないから、白の壁ってきれいに見えるなって判断をしています。



ストロボを使ったポートレート写真
撮り方のコツ・その4
クリップオンストロボの当て方


クリップオンストロボを使うと、必ずきれいな写真が撮れるっていうことではないんだけれど、あると便利です。色があまりズレないんですね。ストロボが目指しているところが太陽光なので、ナチュラルな感じで撮りたいよねっていうときはいいかな。


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あと、カメラって暗いところでも撮れるようになってるんだけど、暗いとiPhoneでも結構ノイズ(画像がざらざらしていたり、黒いプツプツが目立つ状態)がでますよね?ストロボを使うと、そのノイズが少なくすみます

ストロボにはいろんな打ち方があります。直接(被写体に)当てるときもあれば、部屋に入って、上から光が来ているような時は、ストロボを上に当てて、光を跳ね返してあげたほうが、部屋と馴染みます。

まぁ、基本は元からある光と同じ方向から当ててあげると、きれいな写真が撮れやすい。上から撮るのに下から当てちゃうとか、左から撮るのに右から当てちゃうとかすると喧嘩しちゃうのね。影が強く出たり、逆に影がなくなりすぎたり、自然に見えなかったりします。

あくまでも大事なのは、その部屋の明かりを活かして写真を撮ることと、機械(ストロボ)を使ってるように見せないことなのね。あくまでもストロボは補助灯。足りない光を足す、影がキツイところを薄くするためのライトです。
となると、ストロボって実は、直接当てないことがミソ。直接当てちゃうと、ほんとに当たり過ぎちゃう。他に当てて跳ね返して、光を柔らかくしてあげるといいです。



ストロボを使ったポートレート写真
撮り方のコツ・その5
思い込み(刷り込み)を利用する


光は上から来るか、左から来るほうが自然です。

ちょっと思い出して欲しいんだけど、小学校中学校、高校から大学も、黒板を正面にしたら、かならず左側のほうが外(つまり窓側)なはずなんですね。で、右のほうが廊下側なはず。逆のパターンはほぼないんです。どっちから光が来ると自然に見えるのかを、小さいときからよーく見ちゃってる。




そういう、頭にある思い出・刷り込みを、うまく取り込んだほうが人に伝わる、分かりやすい写真になります。1眼レフでも、iPhoneでも、撮る人と見る人の頭の中の刷り込みは基本一緒です。



まとめ
大切なのは「光・構図・カメラの機能」


ストロボは絶対じゃないんだけど、あると便利です。なるべく光がきれいな場所を選んで、足りないなって場合はストロボをうまく使って足してあげる

ピントをどこに合わせるのかっていうところも気をつけてほしいです。(ピントを)外したくて外す分には全然かまわないです。食べ物を撮るにしても、建物とか、人物とかを撮るにしても、目的があればね。でもないなら、人物撮影のときは、目元にピントが合うといいです。他のところにピントが合ってても、伸びた印象になってしまうので。


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表現の幅としては、もちろん1眼レフのほうが幅が大きいけど、iPhoneも考え方のベースは一緒です。きれいな光か、きれいな構図か、カメラの機能をうまく使うのかというね。 あとは、いままでの体験(刷り込み)の、どういうところを使ってあげるのかっていうアイデアですね。



撮る時にちょっと意識するだけで、出来上がる写真はぐっとよくなる。今回のコツを駆使すれば、インスタ映えにもつながるかも?ぜひ、トライしてみてださいね!