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たった 40 ページの海外旅行ブログで月 3 万円稼ぐ!実例セミナー 後編


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だいすきラボ代表 近藤愛さんによる講義の後編。多彩なスキルをもったMOVメンバーのみなさんに、それぞれのプロフェッションから実践的なテクニックを大公開してもらおうという企画Neighbors Schoolにて公開されたセミナーの様子です。

個人ブログ・アフィリエイターとして業界の第一人者である近藤さん。前回はサイトの作り方と広告の貼り方についてのレクチャーでした。(前編はこちらから)後編はユーザーをどのように誘導するか、というところからです。いよいよ、サイト作りの真髄に迫ります。

題材になった旅行サイトはこちら。「女子旅ライターが行く カンボジア シェムリアップ

※以下は2017.01.28に開催されたMOV市イベントを書き起こしたものです。



サイトにやってくるユーザーの「要望」

私が作った旅行サイトにアクセスしてくるユーザーさんというのは、さまざまな要望を持っていました。もちろん、自分がそういうコンテンツを用意しているので、検索してやってきてくれるんですが。ちなみに、どんな要望があるか実際のサーチコンソールをみてみると、今一番きているのが、「カンボジアのビザ」というキーワードです。
ここで何が言いたいかというと、ビザとか、お土産とか、服装、治安、天候、みたいな、さまざまでバラバラなことを調べにきている人たちに対して、サイト内教育して一番おいしい広告に誘導する、ということを今やろうとしているわけです。で、このサイトをつくるときに、ゴールが海外 wi-fiの申し込みになるように繋げるということをやりました。

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先ほどの化粧品サイトと比較して、この場合は教育すると言ってもなかなか離れていて。先ほどのはスキンケア商材を探している人に対して、スキンケア商材を紹介していたので単純だったんですが、今回の場合は、カンボジアの服装とか、例えばトゥクトゥクの乗り方を調べてきている人に対して、海外wi-fi の申し込みをさせようとしているので、やや離れているんですよね。なので、そこがちょっと難しいかなって思ってました。けれど、はじめの頃に話したことに戻ると、網羅性があって、かつユーザーターゲットがしぼられているサイトなので、思ったより簡単でした。


ユーザーを教育して「要望」をうみだす

この人たちには、根底に「カンボジア旅行を快適にしたい」という共通の願いがあるわけです。で、例えば「トゥクトゥクの乗り方」という検索をして、検索エンジンからあるページに辿りついた時に、って私のページなんですけど、トゥクトゥクの乗り方を説明しているページがあります、と。

カンボジアっておもしろくて、番地を持っていないんですよ、住所が。トゥクトゥクのドライバーさんに「このレストランに行きたい」って言っても、彼らはその場所を知らないのにお金がほしいから、「OK、OK」って言うんですね。で、乗ると結局連れて行ってくれないというトラブルが結構あったんです。

これはまずいだろ、ということで、私は自分の iPhone でgoogle マップを見つつ、後ろから「Turn right!Turn right!」とか言いながら目的地へ連れて行ってもらったんです。「これ、すごい役に立ったな」と思ったんです、スマホが。で、そういう注意書きを、「トゥクトゥクの乗り方」で検索してきた人のページに書いているんです。

その着地点が「やっぱり wi-fi いるよね」っていうところなんですよ。

今、教育されました?

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ユーザーの願いをつかむ

あと、いまは翻訳アプリも、写真撮るとリアルタイムカメラ翻訳っていう機能が付いていて、カンボジアとか、インドネシア語とか、海外のメニュー写真を撮って指でなぞると、日本語に訳してくれるっていう機能があるんですね。実際にメニューみながら、「これ、エビか」とかわかるということがあったので、これも「レストランに行きました」っていう記事の中に入れこんで、googleの翻訳アプリと wi-fi がないと使えないよね、っていう結論になったりとか。

こういうのを、主要な記事の中に入れこんでいるんです。もちろんサイドバーに紹介用バナーを載せたり、スマホであれば記事の終わりのところに、海外用wi-fi 安いですよ、みたいな広告を入れたりして、全てのページからそこに誘導しているというかたちをとりました。というのが、今回やったナーチャリングの手法で、なぜそれが可能だったかというと、ユーザーターゲットがちゃんと絞られていて、みんなが共通してカンボジア旅行を快適にしたいという願いを持ったユーザーだったからです。


広告の「主役」を強化

次になにをやったかというと、ここからやや難しくなるので、集中して聞いていただきたいと思います。

さっきのキャッシュポイント、主役ですね。海外wi-fi のレンタルというキャッシュポイントを、さらに強化しようというのが、次にやったことです。これの説明は、消費購買モデルをつかって説明します。

ある商材、今回の場合は「海外 wi-fi の申し込み」がここでのアクションになります。一般消費者の行動は、だいたい大まかに4つに分かれていて、その商品を「認知」して、「関心」を持って、「欲しい」と思って、「買う」という流れになっています。流れ4 でナーチャリングと言っていたのは、この初期段階のユーザー、「海外wi-fi」というものを知らない、またはそういうものを申し込もうとすら思っていないユーザーを、こっちにナーチャリングしたわけですよね。だけど、もっとそのキャッシュポイントを強化したかったので、さらに行動に近いユーザーの獲得もやっていこうというのが次です。

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より行動に近いユーザーを獲得するには

何をしたかというと、コンテンツを 1 ページ追加しました。39 ページプラス1 ページ。つくったのは、海外wi-fi の比較コンテンツです。ちょっとややこしいので、もう少し詳しく説明します。

先ほどやったのは、海外用の wi-fi を利用する可能性があるユーザーを対象にした集客でしたよね。初期段階の人たちへのアプローチです。トゥクトゥクの乗り方とか、カンボジアビザの取得方法とか、カンボジアに来る気がある人だろうな、というキーワードで集客しておいて、一見関係ない海外wi-fi に誘導するというもの。

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今やろうとしているのは、もっとコンバージョン、行動(=wi-fiの申し込み)に近いユーザーをターゲットにしているので、すでに「カンボジアに行くからwi-fi 借りよう」と思っている人を獲得しようとしているんですよね。だから、作るべきコンテンツは、さきほど上げた比較コンテンツとか、データベース的な役割をもつものになる。

違いわかりますか?

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実はですね、行動に近いユーザーを獲得するのは、結構難しい上に麻薬的な部分があって、成功すれば大きいのですが、失敗すれば全く儲からないっていうことなので、なかなか手を出しづらいところではあるんです。 ただ今回の場合は、より多角的に、初期段階のユーザーもとってるし、いろんなやり方をしているので、やって損はないかなという理由でつくりました。で、39 ページにこのページを足して40 ページのサイトになりました。


ナーチャリングの結果

「より多角的にユーザーを獲得している」、「おいしいと思った海外wi-fi の広告をナーチャリングする」、それから、「コンバージョンに近いユーザーのコンテンツを追加する」。以上の結果として、サーチコンソールをみてると、先ほど、アクセスの上位は、ビザとか、治安とか、気候とか、そういうキーワードという話しだったのですが、割においしいキーワードが、「カンボジア+wi-fi」とか、要するに、コンバージョンに近い、アクション、購入に近いユーザーが調べるであろうキーワードも、ちょこちょこ入ってくるようになりました。

たぶん、「シェムリアップ+治安」っていう検索をしているひとは、コンバージョンから遠いですよね。たぶん彼は何も買おうとはしていない。気温でアクセスしているひとも。だけど、ナーチャリングすることで、こういうページに移動することもできますし、ダイレクトにくるユーザーも獲得できるように、段々なってきました。まだ、8カ月くらいしか経っていないので、なかなか難しいですが。

でも、40 ページのサイトを、1 ヶ月で完成させているわりには、まあおいしいんじゃないかなと。代理店の人には、旅行サイトは儲からないからやめろやめろと、散々言われたんですが、やっていて楽しいし、コストパフォーマンス的には、そこまで悪くないかな、という感じです。


戦略なくして、アフィリエイトサイトなし

アクセス解析をみてみると、一番上がからカンボジア、インドネシア、台湾のサイトなんですが、更新を停止していても全部順調に、同じような、右肩あがりで。これを見てもわかるように、更新が必要かっていうのは、やっぱり作り方によるんだなという感じですね。

もう一回いうと、きちんとユーザーターゲットが絞られていて、網羅性がある。ただの旅行記では終わらずに、気候や治安などの普遍的な内容もある程度いれて構成する。そして、わかりやすく、コンパクトにまとめる。という感じですね。結論なんですけど、やっぱり「戦略なくして、アフィリエイトサイトなし」だな、というふうに思いました。

というわけで、以上で私のお話は終わりになります。ありがとうございました。


自分の好きなものを戦力的にマネタイズしていくテクニックは、一朝一夕では身に付かないけれど、すぐにでも試してみたくなるような、わかりやすく、ワクワクするセミナーでした。

次回は、写真の学校の講師の方による「ポートレート実践講座」をご紹介します。